|
|
・最初は現状の正確な把握から
|
|
|
私が飲食店舗レストランバーのマネージメントを任されて
まず一番最初に行った事は、
ごく当り前の事ですが現状の正確な把握からでした。
これから店舗のマネージメントを行うにあたり、
最も大切な事だと思えたからです。
特に管理部畑出身の経理、財務部に在籍中の私は、
外食、飲食店舗の現場で一度も働いた経験がなかった。
正直最初に話が来た時は、
途方に暮れていたといってもよかったですね。
・・・何せ何からSTARTすれば良いのか、さっぱり分からない。
店舗のマネージメントをするといっても、
日中はパソコンに向かい経理の実務を行っている。
いざマネージメントを行うといっても、
店舗の営業時間は PM6時〜AM4時迄。
・・・寝ずに働けとでもいうのか?
本気でそう考えました。
しかし実際現場で働いた経験もない私が、
睡眠時間を削って現場に立ち、マネージメントをした所で
とてもではないが成果が上がるとは思えない。
となれば、
『自分の得意のジャンルで勝負をするしかない!』
そういう結論に至りました。
経理、財務部所属の私が得意なものと言えば、
・・・そう、数字です。
現場経験が全くない私ではありますが、
幸い店舗の現状を数字から把握する事が出来たのです。
実際、財務諸表(損益計算書)を作っていたのは当時私だったので。
しかし当時のわが社には、
管理会計(部門別損益計算書)という観点がまだありませんでした。
作っていたのは、当時会社に存在していた様々な事業部の
売上と経費をひとまとめにして作成した、
全社合計の損益計算書と貸借対照表。
・・・これはまずい。
これではこれからマネージメントを担当する店舗が、
現状赤字なのか、それとも黒字なのか? それすらもまったく分かりません。
唯一把握できているのは、
売上数字が前年に比べてかなり落ち込んでしまっているという事。
現場未経験の、しかも入社したての経理マン。
そんな私に、店舗マネージャーになってほしいと言われた原因はそこにありました。
・・・ただ漠然と、売上が落ちているから。。
何とかしてほしい、と今考えればそういう事だったんだろうと思います。
とにかく売上を上げる手伝いをしてくれ!、という事だったんでしょう。
しかし経理畑の私からしてみれば、
売上減少 = 即経営悪化 という結論にはなりません。
企業にとって何よりも一番大切なのは、
売上数字ではなく、利益。 と考えるからです。
しかし当時は、私が担当するお店が利益が出ているかどうか誰にも分からない。
・・・という何とも恐ろしい状態だったのです。
大手企業に勤めていらっしゃる方々は、
『あり得ない』・・・そう思われるかも知れません。
しかし人の入れ替わりが激しい中小企業の会社には、
ままある事だったりもするのです。
企業を動かしているのは、結局の所そこに勤める人なのですから。
私も前任者が何の前触れもなく辞めてしまい、
何の引き継ぎもなしに業務に取り掛かるしかない状態でした。
『数字も見えていないのに、マネージメントなんて出来っこない』
そういう結論に至った私の最初の仕事は、
過去の通帳、請求書をすべてひっくり返し、
会社の中からその店舗の関連のものだけをPICKUPする作業でした。
そう
全ては担当するお店の少しでも正確な損益計算書を作る為。
それだけの為に。
過去の6年間の売上通帳と請求書を引っ張り出し、
やっとの事で概算の運営状況を把握できる所まで来るのに所要した時間は
なんと3か月。
まったく過去の書類が残っていなかった為、
すべてを1から調べなくてはならないという、何とも不効率な状態でした。
そしてようやく出た結果は・・・芳しくないものでした。
想像以上に経営状態は良くない。。
過去は随分利益が出ていた様ですが、
直近の2年程は売上も減少し、それに伴い経常利益も赤字に転落。
法人という組織の中の1部門であるお陰でお店は存続していますが
もし個人運営の店舗であれば運営の存続自体を考えなくてはならなかったでしょう。
他の事業部の利益を食いつぶして、店舗の存続を支えている状況でした。
『・・・これは、早急に何とかしなくてはいけない』
何とも言えない危機感が私に襲いかかってきました。
初心者だからと言って、のんびりやっている時間はないかもしれない。
今まで店舗運営に関しては
どこか他人事だった私に当事者意識が生まれた瞬間でした。
|
 |
|